ダブル・ホルン(Double Horn)は、2種類の調性を切り替えられるようにしたもので、現在主流として使用されている。切り替えの仕方により次のような形式がある。
セミダブル(Semi-double, compensating double)
セミダブル式は、高い方の調性の楽器に、低い方の調性を演奏できるようにするための迂回管(これを補正管と呼ぶ)を追加することによって、2つの調性の音を演奏できるように改良したものである(補正ピッチ方式)。
フルダブル(Full-double)
フルダブル式は、それぞれ独立した2つの調性をバルブで切り替えて使用する楽器である。セミダブル式の場合と違い、一方の調性を使用している時にはもう一方の管は迂回しない。セミダブル式よりも楽器の重量は増すが、低い方の調性の音色がよりシングルホルンに近いものになるという長所を持つ。
ダブルホルンでは親指のレバーで2種類の調性を切り替える。2種類の調性の取り合わせには様々なものがあり、 F管とB♭管を組み合わせたF/B♭ダブルホルンが一般的であるが、B♭管とディスカント・ホルン(High-F管)を組み合わせたディスカント・ダブル・ホルンなども存在する。
トリプル・ホルン [編集]
前述のディスカント・ダブル・ホルンでは、B♭管とHigh-F管を組み合わせているため、通常のF管を使用できない。高音域が必要とされる場合以外はB♭管とF管を組み合わせた通常のダブル・ホルンが望ましいため、演奏曲目によってはディスカント・ホルンとF/B♭ダブル・ホルンを同時に持ち歩かなければならないことがある。しかし、複数のホルンを持ち歩くのは重量の点で困難である。
そこで開発されたのが、F管とB♭管とHigh-F管をすべて組み合わせたトリプル・ホルン(Triple Horn)である。しかしトリプル・ホルンは高価で、さらに3つの調性の管を組み合わせるために重く、長時間の演奏にはそれなりのトレーニングを要する。またその重さゆえに音色も独特のボリューム感のあるものとなるなどの欠点があり、さらなる開発が望まれている。
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